南北鉄道(京義線)試運転に向けて

朝鮮日報(韓国)、その他メディアによると、韓国と北朝鮮は12日、
開城で第12次南北鉄道・道路連結実務者協議を開き、近いうちに鉄
道の試験運転を実施することで意見の歩み寄りをみたと伝えられた。
試験運転後、金大中・元大統領の平壌訪問も鉄道により行われると
いう予定との事。

核問題、拉致問題覚醒剤密輸等、エキセントリックな話題提供に
事欠かない北朝鮮ですが、一方では、韓国との経済交流活動はしっ
かり行っている。
とりわけ、板門店の北側に位置する開城(ケソン)においては、経
済工業特区という事で50人以上の韓国人が常駐していると同時に、
古都であるという事から観光特区に指定し、いわゆる外貨獲得の為
の拠点にしようとしているというのが伺われます。
殊に、開城は、私の知人の故郷であるという話しをこのブログでも
しましたが、もともとは古都であることから、朝鮮王朝時代の建物
が並び、パンサンギ(宮廷料理)、サムゲタン(丸鶏にもち米等入
れてスープで煮込んだ料理)の名産地とされているところでもあり
ます。写真で見る限り、「チャングムの誓い」のセットを見ている
ような雰囲気もあるところです。
実は、私も歴史探訪の一度行ってみたい所でもあるのですが、まあ、
諸般の事情で行けないというところでしょうか。

ただ、京義線が開通すれば、ソウルから開城に限っては日帰り観光
は可能になる希望は出てきたかもしれません。
金剛山観光のように、現代グループのような韓国の財閥がその利権に
動くという事も考えられるし、いやもうすでに、動いているでしょう。

核も作る、鉄道も作る、、、一体なんで?という事なのですが、
以前色々お話に乗ってくださった、某神保町のR通商の社長さんが
北朝鮮という国家が世界に類を見ない縦割り国家で、観光は観光、
軍事は軍事とはっきり割り切っている。」という言葉に尽きるという
事なんです。なかなか理解出来ないですが、そういう国なんです。
北朝鮮以外でそれを理解出来るのは韓国だけなのかもしれません。