冷静求む。まるで開戦前夜。(竹島問題)

大学時代の恩師がヨットが趣味で、その方が言ってたのですが、
船を航行させる時に絶対必要な海図というのは、道路地図とは
違って常に新しい版が出されているそうで、その海図を作る仕
事が海上保安庁の仕事。そのために測量船が日本近海を航行し
ている。で、海図は常に新しいものを船に搭載する事が義務
付けられているそうだ。

今回は、日本と韓国にも互いの強い言い分があるのはわかる。
日本の調査船を出す目的のホンネ(韓国の主張を阻止)と建前
(「海保」本来の業務である測量)も周知されているところ。

両者が全く一歩も譲らずという事で、韓国側も海上警察隊の警
備艇を20隻出し、万が一の際は、海上保安庁の船を拿捕する
事も辞さない構えでいる。「竹島海戦でもやるか!」の勢いだ。

ワールドカップ日韓共同開催以降、民間レベルでは韓国と日本
は非常に近づいた。昨今の、韓流、ヨン様ブームを端で見てい
て、私自身も非常に良い雰囲気だなと思って嬉しかった。
しかし、ここ最近の状況を鑑みるに、「なんだかなあ!」のた
め息が出てしまう。
本当にお互い仲良くしたいのか、それともいらみ合いたいのか?
どうして、こういう良い雰囲気に水をさしてしまうのか。
自分としても残念でならない。
こういう事をいうとお叱りを受けるのだろうが、島を一つ失った
としても、今までに無かった友情、お金で買えない友情が得られ
るなら、惜しくはない、という気持ちも自分自身に同居するのも
事実である。

ともあれ、
竹島を巡っては江戸時代からに及ぶと言われているが、今まで間、
第二次世界大戦朝鮮戦争などゴタゴタがあったし、たしか日本
と韓国の国交が樹立したのが1965年。その間に、実のところ
竹島を「独島」として韓国が実行支配していたという現実もある。
20年以上前、アマチュア無線をアクティブにやっていたころ、
竹島から韓国国籍のコールサインアマチュア無線の電波が出て
いた事を知っていた。電波を出していた人はたぶん、軍か海上
察隊関係の人でしょう。

だとしたら、今日までの間、日本は日本で何をしていたのだろう
か?

もちろん日本も日本で色々な言い分もある。
どれが正しくて、どれが間違っているという次元の物ではない。

尖閣列島沖ノ鳥島北方領土、そしてこの竹島
本当に急に日本を取り巻く領土問題が噴出してしまった。
島国ゆえの宿命といえば宿命ですが、世界中でかつていくつか
共同統治された島もあるし、それこそ国連が統治する事も理屈から
ありえる。それには、当事者がもっともっと「大人」にならなけれ
ば実現する事は出来ない。
一方の利益だけではなく、当事者双方の利益を共有する事を目指す
事を確立しなければ解決とはいえないだろう。

国連という場では何一つ解決出来ないという現状に、虚しい気持ち
になってしまう。