シリーズ「ユーラに告ぐ」

既報、北朝鮮拉致被害者である横田めぐみさんの夫と思しき人が、韓国か
北朝鮮に拉致されたキム・ヨンナムさんである可能性がDNA鑑定の結
果濃厚になった。
北朝鮮のウソがまたひとつはっきりした。

今後の、日韓合同による拉致問題解決に向けた足並みが揃ってもらえれば
と思うところなのではあるが、、、

実は、私の会社は以前は韓国で商品を生産してました。ただ、その時の
韓国エージェント社長も時たま来日しては、夕食を共にする事がある。
食事中、「韓流」「ヨン様」「ジウ姫」「チャングム」のキーワードと共
にはやり、韓国と同じ民族である昨今何かと話題の「北朝鮮」(もしくは
韓国の言い方で「北韓」)というキーワードも加わってしまう。
彼はもともと、北朝鮮の都市、開城(ケソン)出身。朝鮮戦争中のドサク
サで38度線を越え南に移り住んだ。
彼は言う。「韓国ではあまり拉致問題は重要視されていない。「北韓
とは休戦なだけであって、戦争中も同然。と、なれば、北からスパイがや
ってきて拉致されても仕方ない。だから、個々で身を守る他ないんだ。」
むしろ、韓国では実業家を中心に、「北朝鮮で安い工賃、コストで中国に
かわる生産拠点が出来ないか?」と模索している人のが多い。

マスコミで報道されている韓国がこの問題について重い腰というのは実は
そんな背景があって、韓国人の知り合いの生の声も加われば身にしみて状
況を理解出来るところがある。

今回のめぐみさんのDNAの結果を受けて、どうなるかは未知数では
あるが、韓国での国民世論に一旦火がつけば、どうなるかはわかなない。
すでに韓国国内では、マスコミも好意的に伝えているのが救いかもしれない。

私も最近、家族を失った(生別)が、その苦悩というは耐えがたく身体に
も堪えるものだ。とはいえ、別れた家族も居場所ははっきりしてるからとり
わけ子供に会おうと思えば、会える。
しかし、めぐみさんのご両親は、もう25年以上も娘の安否を気遣いずーっ
と苦悩の中にいる。私なら到底耐えられないだろう。それでも戦っている。
だからこそ、なんとかしてもらいたいと思う。

でも、だからといって北朝鮮の国民までもが全て悪いのではないという事
ははっきり言う。既に多くの国民が飢えに苦しみ、抑圧された被害者で
あるのだから。極々一部の指導者のせいでこうなっているという事を。

朝鮮ももともとはすばらしい文化や芸術を持った国であるという事。
我々も多くを学んだという歴史的経緯があります。通信使を派遣し、
良好な関係もあったという事実。

だからこそ、朝鮮半島での問題については自分は常に冷静でいられるよう
にを心がけている。