こういうのが本当のIT

結局、ライブドアの一件。
いわゆる急成長な会社にありがちな無理矢理な経営方針に毛の生えたぐらいの
感覚でいたのですが、東京地検の捜査によるとかつての経営指導者がやってき
た事は、将軍様も真っ青のマネーロンダリングしかり、犯罪的集団そのものだ
ったわけです。で、この事件が明るみになる前に、こういった会社がIT業と
認識されていたのです。
合コン好きの女性ではIT関係の方とのコンパが結構トレンドのようだったよ
うですが。今後はそうでもなくなるのかな。でも、ホリエモンの彼女とされる
ひなのちゃんの心中はいかに。

俺も厳密に言うと元ITじゃい!IBMで研修もうけたじゃい!(まあまあ)

昨晩、実家で夕食してた時にNHK「クローズアップ現代」で「遠隔医療」を
テーマにしていた。高度情報通信技術をつかって、無医村やスキルの不足した
遠隔地の病院と、大学病院の医局を結んで手術の指示をしたり、診断をしたり
というもの。もうこの通信ネットワークを使った遠隔治療の考えは20年近く
前からあったのです。当時、東海大学医学部付属病院助教授の先生が、アマ
チュア無線の資格ももっていて、たとえば災害時に公衆通信が途絶えた遠隔地
の被害者や、遠洋航行中の船舶で急病人が発生した事を想定し、アメリカのア
マチュア無線衛星オスカーのトランスポンダーを経由して写真転送するという
試み。しかし、患者のプライバシー、医事法等の問題でその実験がどうなった
かは不明ですが、個人的な趣味であるアマチュア無線によってうまれた技術が
何か人の命を助けるために役立てる手段にならないか。法律的な事や、医療モ
ラルとかはさておいても、この先生の発想には、感銘を受けるものがありまし
た。

本来、ITはもっと人の生活を豊かにしなくてはならない。豊かとは、金銭的
な事ではなく、根底で人をハッピーにさせるものでなくてはいけないのではと
思いますね。医療とITのコラボレートはまさに象徴的なように思います。
実は私は10数年前に大手術をした経験があるのですが、日本に2つあるかな
いかという高度な検査機械のお世話になって、いわゆるコンピューターテクノ
ジーのすばらしさに感謝した程だったのです。

日本で遅れているもの。
テクノロジーのためのテクノロジーが先行するあまりに、カルチャーとしての
テクノロジーが遅れているという点です。
何か特定のことだけに考えや価値観が集中してしまいやすい。
既成概念を破るといっても結局犯罪まがいな事しか生まれにくい環境になって
いるような気がします。

広いITの世界で、昨晩NHKが取り上げた遠隔医療はほんのひとつの枝に過
ぎない事です。もっと色々な可能性を模索していないのではないだろうか?
もっと陽の目をみてもいいITがあるような気がします。

ちょっと寄り道してしまったな。ITは。